前回、人と自分の問題や目標がいつのまにか
混同されてくる(それは自分の目標ですか?)・・・という内容で、
スポーツをやっているお子さんを
熱心に応援する親御さんの例を出しました。
今回は、お仕事編です。
部下の指導についてというテーマで
コーチングをすることも多いのですが、
お話をうかがっていると、
なんだか、部下本人より、上司の方の方が
部下の成長に一生懸命だったり、
(部下の)仕事の出来に、部下よりも大きなストレスを
抱えているように
感じる事があります。
いつのまにか、上司の方が「こんなに指導しているのに、
ちっとも覚えない!」
「このままでは、あいつの将来は危ないのに、
本人に危機感が足りない!」
「何でこんな事ができないんだ!」等という気持ちになったり。
もちろん、直属の部下であれば、
その人の仕事の結果は
自分の職場の仕事の結果、でもあるのですが。
部下本人よりも、部下の仕事ぶりに大きなストレスを持って、
その結果、かえって効果的なコミュニケーションが
できなくなっている場合、
やはり、人の課題・目標と自分のそれが混同
してしまっているようです。
この場合、
混同しているものを、うまく切り分ける事ができれば、
心の余裕がうまれ、より、効果的な行動が
できるようになってきます。
アドラー心理学の「嫌われる勇気」の中でも、
「課題の切り分け」が重要と言われています。
相棒コーチングのベースになっている
ニューロセマンティック(神経意味論)では、
responsible to とresponsible for の違い、
と言っています。(何か、わかりやすい訳は
ないでしょうか?)
自分の感情や言動など、自分から発する事は、
自分の責任だけれども、
相手・人の感情、言動、等は、相手の責任、
という考え方です。
責任・・・といってしまうと、重くなってしまうので、
言い換えると、
自分の感情や言動、は自分のもの、ですよね。
では、人の感情や言動は、その人のもので、
私のものではありません。私が、その人の
感情や言動をコントロールすることはできません。
例え部下であっても・・・。
そんな感じです(笑)
「馬を泉に連れていく事はできるけれども、
馬に無理やり水を飲ます事はできない」
とも言われます。
上司としてできる部分は、どうやって泉につれていくか、
です。
「課題の切り分け」となると、無責任、冷たい、
放任ですか?みたいな反応が多く出ます。
なんとなく理屈をわかったとしても、
一旦混同してしまったものを、自分一人で
切り分けていくのも難しいようです。
その人のクセ、もあります。
コーチと一緒なら、
少しずつ、どんなふうに混同されているのか、
分けるってどんな事なのか、するとどんな気持ちになる
のか、少しずつ、解き明かしていく事が容易です。
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